相続・贈与の一体課税について知りたい。
こんなテーマの内容です。
相続・贈与の一体課税の内容について、わかりやすく説明しています。
「相続贈与の一体課税」というものがあります。
これは、その文字通り、
相続税と贈与税を一体にする
というものです。
ただ、その正式な導入時期は決まっていません。
しかしながら、税制改正大綱に記載があり、その方向性は決まっています。
その内容について、わかりやすく説明します。
相続税と贈与税の違い
また、それぞれの税率の考え方も異なっています。
最高税率は同じく55%ですが、課税対象ごとの税率は、贈与税のほうが高くなっています。
▼下記画像:相続税理士相談Cafe https://www.happy-souzoku.jp/souzokuzei/souzokuzei-sokusanhyou より引用
相続税と贈与税の関係
贈与税は、
相続税の負担をできるだけ少なくする為に活用する
といった側面があります。
いわゆる、
租税回避
といった意味合いです。
そういった面を踏まえて、現状、贈与税の税率が高くなっているという状況があります。
ただ、贈与税の税率が高いことが、世代間の財産の移転の妨げになっているということがあります。
相続贈与の一体課税の内容
では、
続贈与の一体課税
とは、どのようなものなのでしょうか。
つまり、現状の法律では、
3年以内の贈与を、相続の対象にする
となっているものを、
その期間を長くする
ということになります。
結果、
課税対象が増える
ということになります。
他の国ではどうなっている?
ちなみに、他の国ではどうなっているのでしょうか?
ちなみに、米国は、贈与すべてが、相続税の対象となっていますが、実は、
相続税の基礎控除が、12億円
もあるんです。
結果、相続税の対象となるケースは、
全体の1%程度
となっています。
ですので、単純に米国との比較はできません。
日本の場合は、基礎控除が、
3000万円+600万円×法定相続人の人数
ですので、結果、
全体の80%程度
が相続税の対象になっています。
いずれにしても、今後の方向性としては、ドイツやフランスを同じように、
相続税の対象となる期間を延長する
という方向になってきます。
富裕層の節税対策の封じ込め対策?
相続贈与の一体課税によって、
従来の富裕層の節税対策
にも、影響がでることが予想されます。
富裕層の場合、相続時の金額が大きい為、通常は、かなり早いタイミングで贈与による財産の移転を行います。
しかしながら、そういった対策が、相続贈与の一体課税によって意味のないものになっってしまうわけです。
このことが、
富裕層の節税対策の封じ込めの意味がある
といわれる所以です。
さいごに
そろそろ、税金の負担を軽減する方向の政策に舵を切って欲しいものですね。
ちなみに、下記の動画では、永濱利廣氏の、
財務省では、財政を締めること(増税、金融引き締め)が成果になる
とのコメントがあります。
多分、増税ばかりの施策も、そのしくみの結果なのでしょう。
以上、相続贈与の一体課税についてでした。